図説 英国ティーカップの歴史 増補新装版 紅茶でよみとくイギリス史

いい意味でタイトルに忠実な一冊

紅茶がすきで、最近はティーカップのコレクションを始めたので手に取った一冊です。

美しいティーカップを眺めるための本と思って手に取りましたが、いい意味で予想を裏切られました。

タイトルに「紅茶でよみとくイギリス史」とある通り、紅茶を軸にイギリス史を学ぶことが出来る本です。本書の特徴は、紅茶のみにフォーカスするのではなく、当時の世相や人々の暮らしにも視野を広げているところです。紅茶の歴史を題材とした書籍は他にも読みましたが、この本ほどその背景を丁寧に解説してくれるもの他にありませんでした。ボストン茶会事件、東インド会社など自分の持っている知識を総動員しながら読むことができました。

ウェッジウッドやフォートナム&メイソンからリプトンまで紅茶と言えばのおなじみブランドの名前が登場するので、紅茶党はもちろんのこと、今日のイギリス文化に繋がるエピソードも出てくるので、イギリスがすきな人もたのしく読めて勉強になる1冊です。

・アフタヌーンティーすき憧れの三段トレーやきゅうりのサンドイッチも由来がわかると、なるほど~という感じ。

・ティーボウル、なんで持ち手が無いんだろう?と気になっていましたがまさか日本の「茶碗」の名残とは。

・カップアンドソーサーのお皿、何のためにあるのだろう?とずっと思っていましたがお皿に移して飲んでいた時代があったんですね。

まとめ

「図説」というだけあって写真も豊富に載せられているので、それらをパラパラ眺めるだけでも充分たのしめますが、自分のすきなものを軸にして歴史を調べていくと、歴史が身近に感じられますね。これからは当時のイギリスの人々に想いを馳せながらお茶の時間をたのしめそうです。

ウェッジウッド、スポード、エインズレイ、ミントン……英国で誕生した名窯の誕生を、ティーカップに欠かせない紅茶の歴史と共によみときます。英国磁器誕生の背景、アフタヌーンティーの誕生秘話、そこにはどんなティーカップが求められたのでしょう。トワイニング、フォートナム&メイソン、リプトン……紅茶文化を支えた紅茶ブランドの歴史を含め、貴重な図版をぎっしり300点以上収録。紅茶、洋食器、アンティーク、英国の歴史を愛する人にとって、決定版ガイドとなるだろう。巻末には時代を理解するための、おすすめ映画の年表も。(amzonより)

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